三分法

この夏、一冊の本を買った。

それは遠藤周作の『ほんとうの私を求めて』というエッセイである。

タイトルからは、メンヘル系な感じがするが、

実際は遠藤氏が実際に語りかけてくれているような、

ユーモアの感じられる内容で読みやすい。


まだ読み終えているわけではないのだが、

印象に残ったものがあったのでここに記しておこうと思う。

それは物事を二分法で捉えるのではなく、三分法で捉えた方がいいというものだ。

わかりやすく書くと、物事を「良い」or「悪い」、「幸福」or「不幸」、「健康」or「病気」などと

二つの視点で見るのではなく、例えばその中間、もしくは対立した二つのものを

併合した状態だってあるのでないか、ということだ。


僕は、物事を簡単に決め付けてしまいがちな面がある。

例えばこの僕の人生は、「うまくいっている」いや「うまくいっていない」と

どちらか極端に捉えてしまう事が多い。

でも実際は、「うまくいっていないんだけど、まぁ、そこそこ」というのが

最も的確なように思う。

そのように捉える事によって、少し楽になれるような気がしている。


ほんとうの私を求めて (集英社文庫)