菌よ

しばらく謎の高熱にかかっていたため、

日記を書く気力すらなかった。


今年はやたらマスク姿の人が多く見受けられるが、

映画の影響だろうか。

話を聞くと、予防のため、という答えが多くて、

やはり映画の影響だろう。

僕はそういったものには無頓着でいたいと思っていた。


昔読んだ旅行の本の中に、インドでの一説があり、

お腹を壊した少年がお尻を出し

河に向かって下痢を垂れ流している。

それを目の当たりにした作者は、

人が目を背けたくなるような場面でさえ、

見ざろうえない状況下にいる中で、

見慣れてくることで、一つの自由を手にしたのではないか。

つまり平気になるってことは、強さでもある。

そんな事が書いてあった(様な気がする)。


そんな風に読んだ僕は、汚物とか菌とかには

なるべく寛大でいようと今日まで生きてきたが、

金曜地下鉄のホームでうずくまるほど気分が悪くなってしまい、

マスクぐらいしておけばよかった、と後悔はした…