おじいさん

二月になってから、どうにも変化がなくなってしまった。

同じような時間を繰り返している。

思い返してみると、この数年の記憶があいまいなのは、

きっとずっと同じことを繰り返しているからだろう。

むしろ遠い昔のことの方が近く記憶に残っている。

おじいさんみたいだ。

考えてみると、最近は自分の中にあったはずの

何となくの自信やぼんやりとあったような才能が

枯渇してしまったように思う。

同じような時間の中で、知らぬ間に漏れ出していたのだろうか…

そんなふとしたような思いも、同じような時間に消えていくのだろう。