一かけらの夏

18切符が一枚だけ余ったので、

知人と二人で静岡まで行ってきた。

折しもの悪天の中、

台風の目の中へ身を進めることに躊躇はあったのだが、

いざ静岡に付くと、まさかの快晴であった。

夏の怨念を振り払うべく、波の荒い海へ、

身を浸かってみたが、

それはそれではしゃいでしまうものだ。

たった一日の夏はとても儚く、

それでも今日は一日、何かに許してもらったような気もする。