朝靄

とても幸せだったころの夢を見て

目が覚めると、空が朝靄に包まれていた。

どこで、間違えてしまったのだろうか、と

今もよく思う。

そんなことを他の誰かに、伝えたとしても

戸惑うだけのようだから、

そっと胸の奥にしまって

茶化して過ごしてきたけれども、

きっと後悔は、消えないだろう、

空に靄がかかるように。