僕らはボートに乗っている。穴の開いてしまったボートだ。
その穴からは水が入り込んできていて、
水の勢いはボートを沈ませる程のものになってきている。
気の良い船上員たちは必死になって、その水を掻き出している。
ボートの行き先はずっと前に見失っている。
ただ漂流しているだけだ。
とにかく沈まぬように水を外へ外へと掻き出している。
だが、その水は本当はとても大事なものだということに
僕らは気づくはずも無い。
喉はカラカラなのに、水の大切さを僕らは忘れてしまった。
ふと僕は思う、一思いにこの水の中に身を投げてしまいたいと。
そんな毎日。僕らはギリギリの中にいる。
他の人はどうですか?やはり大変ですか。