生活のおわり

「ようやく長い一週間は終った…」

そんな事口にしてみて、何も終っていない事に気づきへこむ。

でも日々の生活の中で、何かが「終った」とするなら、

それは祖母の生活で、今日で終りになった。

去年から少しずつ部屋の整理をして、

祖母が死んでから長い時間を掛けて、

部屋には何もなくなり、祖母の生活の風景が終ってしまった。

最後に部屋の鍵を閉めるその前に、

ドアから見える外の明るい景色を写真にしてみた。

僕が一人暮らしをするために祖母の家を離れた時、

最後に見たシーンを形にしておきたかった。

あの時から…6年。

最後に見送ってくれた祖母はもういないことへの、

気持ちの整理はついているけど、

タイムスリップしたみたいに、気持ちが元に戻るの感じた。


でも鍵を閉め、やがて取り壊されてしまう団地も

すべて記憶の中へと。