手紙

今日僕は、この生活に楔を打つ如く、

あるきっかけを作ってみた。


それは、僕がずっと好きだった人に手紙を書いて、

そっと机の上に置いてみた。

明日の朝、その人はその手紙を見るだろう。

文面は、告白というよりは軽いもので、

甘いものでも食べに行きましょう、と書いてみた。


それでも、殆ど接点のなかった男からの手紙に

彼女はきっと戸惑うはずだ。

手紙の最後には自分のアドレスを残してみた。

明日から、携帯の着信に僕は敏感になると思う。


これで何かが終る。

終わりの先に始まりが待っていればいいんだけど…