不思議だ。今、このまどろんでる時間、
昨日と全く同じだ。
何なんだ!机の上に置いてあった文庫本、
さっき、閉じたはずなのに、
それは昨日の出来事だ。
今日一日、何してたんだろ…働いてただろ!
今日は朝、家にケータイを置き忘れて、
一日中、町中の公衆電話を探したこと。
昼に食べたうまくもまずくもない蕎麦のこと。
訪問した客先で、お決まりの天気の話をしても、会話が続かなかったこと。
夕方、社に戻り、馬鹿なオヤジは相変わらずバカだったこと。
そんな今日一日の出来事、
何も残っていないのはなぜ?
それは何度も何度も同じようなことを
繰り返してきたから。
明日も昨日と同じ一日が来る。