涙あふれる

昨夜、予定していた工事が予想以上に順調に進んで、

終わったのは3時過ぎ、始発まで2時間近くあった。

渋谷の夜の街をぶらついても、酔っ払いとネズミしか居そうもないので、

タクシーを捕まえて、渋谷の喧騒から抜け出すことにした。

車の中は、それに比べれば、静かすぎるほど静かで、

NHKラジオから流れるアナウンサーの低いトーンの声に

ホッとしつつも、心身ともに疲れきっているのを感じた。

ふと、車窓を見ると、昔、通っていた学校の校舎が、そびえ立っていた。

10年も前になる。

なぜだろう、それを見て、どっと涙が出てしまった。

もう思い出も残っていないのに。

心を自制するのにも疲れ切っていたのかな。