休みのビール

今日は休みで、さっそくビールを飲んでいる。

優雅な休み…のはずなんだが心はザラっとしている。


昨日夜、某公民館で某歌手のコンサートが行われていた。

夕方、会社で鼻くそほじくっていたところ、

公民館の支配人から怒りの電話がかかっている

「エアコンが一機も効いてないぞ!」


慌てて現地へ向かうと、もう既に客の開場は始まっていて、

確かに全体がモワっとして熱気がある。

ブレーカーが落ちているはずと思い、屋上へ向かったが、すべて正常だった。

あとは、会場内の小ブレーカーが落ちている可能性があるのだが、

すでにコンサートは始まってしまい、会場に入ることができなくなっている。

室内には何千という人がいて、熱気が充満し、体中汗をかいてしまう状態だ。

すでに暑さに耐えかねて、ロビーで休んでいる客もいた。

このままではホントにまずい。

支配人の許可を得て、忍び足で会場に入り、奥底にあったブレーカーを上げた。

すると、重厚音をあげて空調機が動き出した。

その瞬間、不覚にも僕は泣いてしまった。


もし公演が中止なったら、もし客が熱中症で倒れたら、

その責任は僕に降りかかってくる。

多分、生まれて初めてだろう、死んだほうが楽だろうと思ったのは。

生きていく事より、死んで逃げてしまったほうがいいと心から思った。


だから今ビール飲んでいる…