旅の終わりに

4泊5日、放浪の旅をしてきた。

エスカレーターの乗り方の違いで、

いつもの生活圏に戻ってきたことを感じる。


今家に帰って思うと、4日前の思い出がとても遠く感じる。

いろんな事があったように思うし、

ただ車窓から眺めを死んだ魚の目で見ていた時間にも思える。


名古屋⇒大阪⇒松山⇒倉敷

8年ぶりに伯母に会えたり、
(その際お小遣いをもらった、人生最後の小遣いだろう)、

無理やり野球を見に行ったり、

姫路のサウナおっさんは気が良かったし、

道後温泉は気持ちよかったし、

愛媛の夜みかんは甘美な味がしたし。

しまなみ海道は孤独なチャリの旅であったし、

倉敷であった宿の若者は、とてもいい奴そうだったし…

さっきまでの時間はもう思い出になっている。


日常を振り払おうにも、携帯電話からのコールに頭悩ませ、

結局、日々の生活の中に覆いかぶさっていた5日間の旅であった。

それも悪くない、はずさ。