失われていくもの

やはり、正月は過ぎ気づけば日常へ生活は戻ってしまった。

先日は成人式も過ぎてしまった。

成人式、その日は式典の行われていた街、

その近くのおでん屋で飲んでいた。

街を歩く、着物や羽織を着ている新成人を見ながら、

今僕の周りにいる人々は、僕と同じように年を重ね、

若さを失っているんだな、としみじみ感じてしまった。

そう、「若さ」っていう代名詞は、既に僕らには与えらていないのだ。

あの頃僕らにあったみずみずしさは、枯れていったのだ……

だから何だっていうんだ!それを享受するしかない、

そう思い、熱燗を飲み干した、夜だった。