辞めたい

と、相談を受けるのは入社してから4人目のことだ。

高卒で入社し今年3年目となる、若者からだった。

僕は、辞めたら寂しくなるという自分自身の願望と共に、

僕が君の立場だったら、とうの昔に辞めていただろう、

と言った。


まだ21〜22才の若者に対し、不景気とはいえども、

わが社はあまりに希望のない会社だ。

辞めたとして、バイトでもいいし、ニートでもいい、

そういう身分が、許される立場に

彼はまだ居るはずだと思う。

もっと希望のある選択をしてほしい…

そんなことを伝えた。


でもやはり淋しい。

彼が辞めてしまうことと同時に、

自分まだ留まることになることに。

そして自らの選択肢がなくなってきていることに。